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    ブランディングデザインの考え方[ ブランディング開発論/手法 ]

    ブランディングという言葉が広告業界やデザイン業界、プロモーションやマーケティング業界では広く使われています。それほどブランディングは一般的にも浸透し便利で都合のいい言葉なのです。ブランディングというだけで、何か変えてくれそう、カッコイイなどのイメージがあるのでしょう。

    ==================================================

    ブランディングとデザインの関係性

    ブランディングをデザインする上で最も大きな問題は、ただ単にロゴや名刺、WEBなどのデザインをオシャレでカッコ良くしましたという表層的で短絡的な発想です。確かにデザインを美しく見せることは重要なのですがブランディングの成功にとってはそれだけでは不十分なのです。「デザインだけを変えたが何も変わらなかった」というケースは多く「ブランディングにおけるデザインの重要性」が求められているにも関わらずその効果を発揮していないのです。それは、言い換えればデザインが「ブランディングを妨げている」ことになっているとも言えます。しかし、「ブランディング」という言葉の本当の意味を理解している人はどれだけいるのでしょうか?

    branding_design

    ブランディングにおけるデザインの重要性はみなさんご存知だとは思いますが、
    デザインがどのような働きを担うかご存知でしょうか?

    多く人が考えるデザインは、「印象や、美しいビジュアルイメージ」だと思います。
    それは、ブランディング用語でいう、「知覚品質」というものです。
    人は豊富な経験をもとにセンスが鋭く、センスの悪いものはすぐに見切られてしまいます。

    デザインのクオリティが低ければ、ブランディングにとって逆効果であり、
    むしろその存在さえも否定されてしまうのです。

    センスに適うクオリティの高いデザインであれば、ブランドは多くの人の目に止まり認知され受け入れられやすいのです。視覚は情報の70%~80%を占めるといいますが、 その視覚の引力は、人との関係付けを成立させてくれる大切なタッチポイントなのです。つまりデザインから受けるビジュアル・イメージは極めて重要なのです。実は、デザインの「印象、イメージ」の奥底には目に見えない無形の価値があり、それこそがブランドの本質であり核となっているのです。

    社会変化とデザインの関係性とは

    かつての憧れの商品も、所得の倍増や、製品の(大量生産大量消費による)低価格化によって、やがて何の変哲もないあたりまえのモノ、ただの生活必需品となり、いわゆるメーカー品に、人々はときめかなくなりました。そうした繰り返しの結果、私たちの身のまわりには必要とされるモノが充分以上に溢れるようになりました。飽和した豊かさ、一億総中流化を経て、1980年代後半バブルの時代になります。この頃から、あらゆるモノの高機能化が進み、似たような商品・サービスが多数出回った結果、均質化が起こりましたが、デザインという美的刺激(差別化)によって、売れはじめます。そして、この頃からデザインがビジネスとしても注目されるようになりました。

    「ブランドやデザイン」からもたらされる「優越感」に魅せられるようになったのです。

    【 クオリティ・オブ・ライフ 】

    質の高い生活や暮らしを高めるような、心に響くもの、心癒されるもの、体に良いもの、
    あるいは、理性的に社会性があるモノを支持するようになってきています。

    より良い人生、より豊かな生活が、求められているのです。

    今までのやり方を繰り返してもうまくいかない・・・、つまり、今までのビジネスの常識が通用しないのは、「実用や利便性に敏感な時代」よりも、「感性に敏感な時代」になっているからです。それは、私たちが暮らしている社会が、成熟社会といわれるものだからです。

    mono_coto

    何故、ブランドには価値があるのか? 何故、高くても売れるのか?それは感性に敏感で成熟した社会において「精神的な豊かさ、生活や人生の質の向上を求める欲求」に、ブランドが応えてくれるからです。

    その意識の本質的な変化を「モノ売り」から「コト売り」になったといいます。
    商品というモノではなく、商品から生まれるコトが売れるということなのです。

    化粧品会社でいえば「きれいになる道具(モノ)」を売っていますが、お客さんが買いたいのは、自分が「きれいになること(コト)」です。そして、きれいになることで、自分に自信をもち、前向きに人生を歩んでいくことを実現したいという女性の願望に応えることが求められています。その意味において、多くのビジネス、多くの商品・サービスが、本当の問題点(お客様が求めている真の目的)を解決していないといわれています。

    そんな中、実用性だけではない圧倒的な強さと魅力を発見することで
    強いブランドとして存在するのです。

    「良いものをつくっているのに売れない」というのは、お客様が求めている目に見えない真の目的や価値に気づけていないからではないでしょうか。こうしたお客様の想い、真の目的に敏感であり、その気持ちにしっかり呼応しているのがブランドなのです。

    デザインがブランディングを妨げる可能性

    デザインがブランディングの妨げになる場合の理由は、デザインというよりもデザイナーにあるのかも知れません。なぜならば、多くのデザイナーは、クライアントからの依頼内容を言われたまま仕上げる仕事をしている人が多いだからです。ところが、クライアントである会社や商品をブランデイングするということは、ビジネスのあり方や、商品価値を深く知ることが必要不可欠なのです。

    ブランディングするためには、デザイナーはブランドのデザイン提案にあわせて、「モノ売り」から「コト売り」への「目的意識の変化」も含めて提案しなければなりません。

    すなわち、物質的欲求から精神的欲求に応えるようにするということが求められているのです。それが、ブランドをデザインするということなのです。こうした提案が出来ない、あるいはまったく理解していないデザイナーは少なくありません。

    branding_designer

    そうした状況で受注した場合、クライアントも、デザイナーも、これから何の勝負になるのかを知らないため、ブランディングのためのデザインが、的を得るものになりません。せっかくのブランディングへの投資が、無駄になってしまいます。

    ブランディングへの認識(本質的理解)の低さが仇となってしまいます。何事においても、物事を動かすには、それにふさわしい考え方が必要です。ブランディングというビジネスを動かすにも、その振る舞い、メッセージや雰囲気、新たな商品開発アイデアなど、その成果を産み出すための母体となる考え方が必要なのです。ブランドを運営(マネージメント)するための、考え方のデザインが必要なのです。

    ブランディングでデザインが果たす役割とは?

    ブランディングのためのデザインとは、事業内容や、会社・経営者のなかに潜んでいるブランディング可能な目的意識(ブランドビジョン)を明確化する「考え方のデザイン」とその力に、クラッチのようにつながり、現実を動かせるようなロゴマークデザインを中心としたビジュアルコミュニケーションツールをデザインする「造形のデザイン」の2つの要素からなります。

    brand_brandingCalc

    ただ単に「造形のデザイン」だけをしても、見た目はそれなりに格好はつきます。
    造形の質が高い場合、そのビジュアルイメージによって成果が出ることもあります。
    しかし、それでは「仏造って魂入れず」です。

    これでは真に求めるものは得られません。「考え方のデザイン」はとても重要です。しかし、例えば、同じ品質、同じ価格、同じデザインの製品があっても、ブランドのロゴマーク(例えばアップル社)と、普通の会社のロゴマークが付いている場合、ブランドのロゴマークが付いた製品の方が、圧倒的に売れていきます。

    ブランドにおける「造形のデザイン」、特にロゴマークが素晴しいのは、一瞬で、ブランドの価値・魅力を伝える力、つまり販売力を宿すことができ、ブランディングにとって重要な要素だからです。

    それは「考え方のデザイン」があってこそ実現できるものですが、伝える知恵「造形のデザイン」が放つビジュアルメッセージとしての素晴らしさがあり、人の目を惹き付ける情動(美)として、形づくることができ、目に見える形となってこそ、ブランドが人の心のなかで動きはじめることができるからです。

    CI(コーポレートアイデンティティ),VI(ビジュアルアイデンティティ)とは?

    branding_ci_sample
    【 CIの事例 】 http://www.chibico.co.jp/works/fullthrottle/

    branding_vi_sample
    【 VIの事例 】 http://www.chibico.co.jp/works/monocoto/

    ブランディングを左右するデザインは、ロゴマークなどの「伝えるデザイン」だけでなくブランドの表現のトーン&マナーを統一させることが重要です。

    なぜならば、優れたブランドは、独自の統一されたデザイン・スタイルを持ち、人々を魅了しているからです。いい換えれば、それはブランディングのデザインセオリーなのです。

    例えば、スターバックスは全てがスターバックスらしく、アップルは全てがアップルらしい統一されたデザイン・スタイルを持って人々を魅了しているのです。それは、ブランディングのための重要な基盤なのです。そのデザイン・スタイルは、ロゴマークを中心とした基本デザイン要素(社名、ブランドカラー、指定書体)などを組み合わせたルールを決めるデザイン表示システムによってコントロールできます。

    uber_design
    【 Uberのサイト 】https://newsroom.uber.com/japan/new-uber/

    使用されるブランドカラー、使用する欧文・和文はその書体名やファミリーまで、それらのレイアウトのデザインルールも厳密に決定し表示のおける禁止事例も事細かに設定します。そして、名刺デザインから、広告デザイン媒体にまでさまざまな媒体を、統一されたデザインイメージとして魅力的に表現できる表示システムをデザインするものです。この一連のデザインワークをコーポレート・アイデンティティ(CI)や、ビジュアル・アイデンティティ(VI)と呼びます。

    デザインを巧みに使いこなすブランドは、ブランドとお客さまをつなぐタッチポイントをあらかじめ洗い出し、自らのブランドビジョンやそのクオリティが伝わるよう精密にデザインします。

    どんなに素晴らしい会社や商品であっても、それを「伝える力」がなければ通じないのです。

    最終的には、それらデザイン表示システムは「デザインガイドライン」として冊子にまとめられます。内容は、それぞれのデザインアイテムの意味や役割、その表示方法や、使用ルールと使用注意が書かれた説明書
    になっています。データは、pdfでまとめられ、冊子にCD-ROMとして添付します。

    そのガイドラインやデータ類は、社内での利用や、社外の外注者にも配布しブランディングデザインを構築していくのです。一時に、まとめてデザインすることは、一見、煩わしく感じますが、勝手な思いつきや、行き当たりばったりに、デザインすることはなくなり、一貫して筋を通したブレない魅力をデザインを通して人々へ届けることができていきます。それは、人々をブランドとして魅了するために必要不可欠なものです。

    また、新たにデザインしなければならないアイテムが出てきた場合も、そのデザインシステムによって同一の魅力的なビジュアルイメージでデザインすることができます。都度毎、個別に後付けでデザインするよりも、はるかに効率的で結果的にかかる開発費のコストダウンにもつながります。
     
    以上が、ブランドをデザインすること、すなわち『ブランディングデザイン』なのです。

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