1月 | 2017 | ブランディングデザインの会社チビコのサイトです

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    [ ブランディング開発論/手法 ]

    企業のブランド戦略とは(手法と展開事例)

    企業におけるブランド戦略の意味とは、商品やサービスを消費者に深く理解浸透させることで、企業力や商品力を向上させるためのブランディングの手法の1つです。多くの人々が共通のブランドイメージを持っている場合は、決して偶然からではありません。それは、企業がさまざまなブランド戦略を行っているからなのです。現在、多くの企業が自社のブランド力を高める必要があると感じています。では、その為には具体的にどのようなブランド戦略を行えば良いでしょうか。そもそもブランド戦略とは一体何なのでしょうか?

    ==================================================

    企業にとってのブランド戦略とは何か?

    ブランド戦略という言葉を聞いた事があるのではないでしょうか。では、ブランド戦略とは何なのでしょうか?そして具体的に何をする事なのでしょうか?ブランド戦略とは、ブランドを強化し、競合他社との差別化を明確にすることで企業や商品、サービスなどにおいて付加価値をつける戦略のことです。ブランディングの開発要素としては、ブランド名称やロゴ、WEBなど幅広くあります。これらのブランド要素を正しく伝えることで、ブランドの認知や理解浸透ができるのです。

    企業のブランド戦略の位置づけ

    1

    企業のブランド戦略とは、競合するブランドとの差別化を測るためにブランド要素を整理し一貫したブランドイメージを構築し、正しく発信するための活動です。その際のブランド戦略の位置付けやプロセスは図の通りで、ブランド戦略は「事業戦略」と「マーケティング戦略」を繋げる重要なものです。(企業によってはコーポレートブランドと製品ブランドが同一の場合もあります。)

    【 ブランドを認知・理解浸透させるための手法 】

    ① インナーブランディング(内部向けに実施する)
    ② アウターブランディング(外部向けに実施する)

    インナーブランディングとは、企業が自らのブランドを社内(社員)に浸透させるための啓蒙活動です。アウターブランディングとは、一般的にいうところの顧客向けのマーケティングです。

    企業のブランド戦略はブランド価値の最大化

    brand_promise

    商品やサービスの購入者は、売り手が提自社の商品やサービスを通して、お客様のどんな期待に応える価値を提供するのかを明確にし、それをさらに磨き、正しく伝えることで、その価値を必要とする真のファンを増やし続けることにあるのです。提供する商品、サービスを通して、何らかの価値を手に入れます。一方、買い手は売り手に対して、お金を通して、信頼・信用という価値を支払います。それは B to B でも B to C においても同じです。売り手側が提供する価値を買い手側が大きいと感じれば感じるほど、高い価格で取引されます。この二者間の価値交換は第三者の意見を参考にすることはあっても、あくまで買い手と売り手のニ者間の納得のもとに成立します。ブランド戦略の目的は自社の商品やサービスを通して、お客様のどんな期待に応える価値を提供するのかを明確にし、それをさらに磨き、正しく伝えることで、その価値を必要とする真のファンを増やし続けることにあるのです。

    【 ブランドの商品やサービスを購入する動機 】

    ① 抱えている問題を解決したいという(問題解決の動機)
    ② 幸せになりたい豊かになりたいという(幸福のための動機)

    レストランを例えると、おなかがすいたので食事をしたいというのが前者です。もっと美味しい何かを食べたい、居心地のいい空間で幸せなひと時を過ごしたいというのが後者です。旅行で例えるなら、出張にいくのでどうしても移動しなければならないというのが前者で、美しい自然の中に旅行をして幸せな気分になりたいというのが後者です。

    企業のブランド戦略はブランド価値の創出から

    brand_value

    他社とは違う商品・サービスの本当の価値は、ブランドの強みから生み出されるものです。ブランド戦略はこの「価値」というキーワードと切り離すことはできません。この「価値」は、まず基本価値と付加価値に分類されますが、ブランド作りで重要なのは付加価値です。また付加価値は「機能的価値」と「情緒的価値」に分類されます。ここで重要なのは、商品の性能に大きな差はなくても、「情緒的価値」を高めることで、ブランドの価値を高めることは可能であるということです。一方で、基本価値はその商品及びサービスであれば当然保有していてしかるべき価値であり、通常は差別化にはつながりにくい場合がほとんどです。

    企業のブランド戦略は社内外への理解浸透が目的

    brand_identity

    ブランド・アイデンティティ(BI)をWEB、広告等によるプロモーションやマーケティング活動を通じて、その価値を必要とする顧客との接点をつくります。その際に特に重要となるのが「デザイン」の力です。「デザイン」には、そのブランド価値の本質を瞬時に伝える力があります。求めていた価値を受け取った顧客は、満足・感動しファンとなり、さらには口コミを起こします。また、ブランド・バリューの浸透はお客様や取引先だけを対象とした「外向き」の方向だけでなく、社内に向けての「内向き」の方向にも必要です。なぜなら、お客様にブランドを浸透させる大きな役割を担うのが社員だからです。社員が自社のブランドに誇りを持ち、ブランドにふさわしい行動をとっていなければ、顧客にブランドの価値は浸透しないのです。対社内向けのブランド浸透(インナーブランディング)を社内の組織づくりの一環ととらえて、継続的にかつ社員が自発的に行える仕組みづくりが必要なのです。

    企業のブランド戦略立案の手法とプロセス

    ① ヒアリング

    現状のブランドにおける課題や問題点をしっかりとヒアリング。同時に様々なケーススタディやアイデアを出し、担当者と共に検討する。

    ② 現状の調査分析

    「既存資料/過去データの分析」「リサーチやグループインタビューによる市場調査」「社内キーマンへのインタビュー調査」などを経て現状を客観視する。

    課題と問題の抽出

    お客様からのヒアリング内容と調査分析の結果から、現状の課題を明確する。解決するべき問題点と伸ばすべき強みを把握しブランド戦略立案のための材料にする。

    ④ ブランド戦略立案

    競合企業(ブランド)に勝つために自社ブランドの強みを活かし、消費者にとって価値あるものを提供するためのブランド戦略を策定し最適な方向性を提示する。

    企業のブランド戦略における展開事例

    【 コカコーラのワンブランド戦略 】

    coke
    [出典:コカ・コーラ] 新グローバルキャンペーン「Taste the Feeling」をスタート

    「コカ・コーラ」ブランドは2016年1月から世界一斉に新しいマーケティング戦略を立ち上げ、「Taste the Feeling」を新たなタグラインに掲げたコミュニケーションキャンペーンを行う。グローバルキャンペーンは2009年開始の「Open Happiness」(ハッピーをあけよう。)から7年ぶりの刷新となる。「Taste the Feeling」のキービジュアル。これは、ザ ・コカ・コーラカンパニーの最高マーケティング責任者マルコス・デ・クイント氏が、グローバルマーケティング戦略「ワンブランド」戦略を発表したことによるもの。「ワンブランド」戦略とは、コカ・コーラ社創業以来初めて、「コカ・コーラ」、「コカ・コーラ ゼロ」、「コカ・コーラ ライフ」、「コカ・コーラ ライト」/「ダイエット コカ・コーラ」を「コカ・コーラ」の下に統合し、世界で共通した1つのクリエイティブキャンペーンを展開するもので、2016年1月を皮切りに世界200以上の国や地域で実施が予定されています。これを受け、日本では、「Taste the Feeling」に“味わおう、はじけるおいしさを。”というコピーを添えて、わかりやすく訴求。「Taste the Feeling」のクリエイティブキャンペーンは、どの「コカ・コーラ」製品でも得られる、それを飲む純粋な喜びが特別なひとときをもたらす、というイメージを訴求するもの。「コカ・コーラ」が持つブランド価値の原点に立ち返り、製品を中心に据えて、手にした瞬間を捉えるものとなる。また、全クリエイティブに必ず白のスペンサーロゴと赤いディスクロゴが必ず登場する。加えて日本では、グローバルキャンペーンのコンセプトに沿って独自に「はじめてのコークの味、覚えてる?」を展開。著名人によるビジュアル展開やTwitterプロモーション、スーパーマーケットでの大規模サンプリングなど多角的なアプローチを行う。

    【 JTのブランド戦略 】

    jt
    [出典:JT] ブランドポートフォリオに基づき世界共通の戦略を展開

    ① グローバルとローカルの両立

    現代では、あらゆる人や情報が世界中を自由に往来します。グローバル化が進み、価値観が同質化してきているとも言われています。しかし、たばこは嗜好品であり、実用品以上に、それぞれ国や地域の歴史・文化に因る「好み」の影響を受けます。ある場所で人気のブランドが、他の場所でもそのまま同じように支持されるとは限りません。また、国や地域でそれぞれ異なる経済や景気という市場特性、税制や規制にも左右されます。世界市場でたばこビジネスを展開し、各国・各地域のマーケットでトップシェアを獲得するには、それぞれの好みや市場特性を理解し、且つ将来の変化を考慮しつつ、グローバルレベルでのブランドの世界観維持とローカルレベルでのカスタマイズの両方を実現するブランド戦略が必要です。

    ② ブランドポートフォリオの最適化

    JTでは、ポートフォリオを基にしたブランド戦略を推進しています。共通のポートフォリオによってカテゴライズ・管理されたブランドは、一貫した戦略のもと、世界中で共通の「品質」「味わい」「パッケージや広告などのビジュアルイメージ」「価格帯」などで展開されており、これにより、「Global Consistency(一貫性)」が維持され、ブランドの世界観やイメージが統一されます。その上でJTでは、各地域のお客さまの嗜好を考慮し、パッケージデザイン・形態などを細かく「Fine Tuning(=ローカライズ)」することで、あらゆるお客様に満足いただけるような商品を提供しています。国・地域の市場特性を見極め、経営資源の選択と集中、リスクヘッジとリスクの分散、クロスボーダーM&Aによる新しいブランド獲得などを行うことで、ポートフォリオの最適化が常に図られます。

    まとめ

    時代が変化し、メディアもターゲットのライフスタイルも変わってきました。そんな中でターゲットの若返りをうたっている企業も多く見られます。しかし、そういった企業の多くは、若い人が好む雑誌に広告を出したり、Facebookに公式アカウントを作る程度の表面的なアプローチにとどまっています。本当の意味で興味や関心を持ってくれるようなコンテンツを世に出すことは、大変なことなのです。しかし、ターゲットにメッセージを届け、評判を獲得したいのであれば時にはブランド戦略の見直しも必要なのです。

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    [ ブランディング開発論/手法 ]

    インナーブランディングとは(手法と事例)

    インナーブランディングという言葉をご存じでしょうか?インナーブランディングとは、企業がブランドの理念やビジョン、ブランドの価値を社内(社員)に理解浸透させるために行う啓蒙活動のことです。社内(社員)でブランドの価値観を共有し、社員の意識や行動、言動やサービスをブランドの方向性と合致させることが目的なのです。インナーブランディングにおけるブランドの価値とは、主に企業理念やビジョンなどの形のない概念のことを指します。いわゆる一般的な顧客向けのアウターブランディングだけでは社員の質を高めることはできません。企業のブランディングを成功させるためには、外向けのブランド構築だけではなく、社内向けのインナーブランディングが不可欠なのです。近年ではインナーブランディングを重要視する企業の動きが高まっています。

    ==================================================

    インナーブランディングとは何か?

    inner-outer-branding

    ブランディングといえば、顧客に対して行う「アウターブランディング」が主流です。インナーブランディングとは、アウターブランディングとは異なり、企業が社内(社員)に対してブランドの価値や企業理念、ビジョンを理解させるための啓蒙活動です。企業が成長するためには、アウターブランディングと合わせてインナーブランディングも同時にを行うことが効果的です。インナーブランディングを通して、社員一人一人の意識が変われば、仕事に対する取り組み方や考え方も変わります。長期的に見れば、結果として製品やサービスの品質向上、社員の業務効率向上などに大きな効果を発揮します。

    インナーブランディングの目的と必要性

    インナーブランディングの目的とは何か?なぜ必要なのか?それは、社員の行動や対応が企業のブランドイメージに大きく影響するからです。接客においては社員の行動や対応が直接ブランドのイメージとなるので、アウターブランディングだけでなく、インナーブランディングも行わなければブランディングは成功しません。社員がブランドに対しての理解と愛着がなければ、お客様にも心からお薦めすることはできませんし、お客様もそのことを敏感に感じ取ります。インナーブランディングによって社員が自社ブランドの企業理念を正しく理解し、愛着を持てば接客態度にも自然と現れます。

    【 社員のブランド理解と満足度の向上 】

    社員の満足度が高まれば、行動や言動のひとつひとつが企業のブランディングに大きな影響を与えていきます。そのため、社員が働きやすい会社作りをすることが必要です。ブランディングに力を入れてもなかなか結果に結びつかない場合には、内側からの改革に目を向ける必要があります。その方法として、正当な評価や報酬、より良い労働環境、福利厚生や教育研修を充実させることが重要です。それらを通して企業ブランドの知名度を上げていく努力が必要になります。「自社のブランドに愛着を持てるような社員を育成すること」これがインナーブランディング最大の目的です。これらがうまく循環すると、商品やサービスを受け取る「顧客の価値や満足度」を高めることにも繋がります。

    【インナーブランディングに期待できる効果 】

    • 社員自身の満足度の向上と愛社精神
    • 社員の顧客志向の向上
    • 社員によるブランド価値の社外発信
    • 仕事への誇りとモチベーションの向上
    • 若手社員・中途採用社員の離職率低減
    • 顧客満足度の向上
    • 業務の効率と質の向上
    • 顧客視点の新製品・サービス開発
    • 目指す姿の一元化による一体感の醸成
    • 合併・統合企業での社員意識の一元化
    • 経営方針の社内浸透と業務活動での実践 

     ただし、インナーブランディング活動が企業の上層部からの一方的な考えの押しつけになったり、単なるスローガンにならないことが大切です。

    企業ブランドを社内に浸透させる手法

    インナーブランディングを進めていく上で悩む問題が、企業ブランドとして定義した企業理念やビジョンを社内(社員)に浸透させていく手法です。せっかく作ったブランドも浸透しなければ、何の意味もありません。ブランドを社内(社員)に浸透させるためには下記のような方法とプロセスがあります。

    【インナーブランディングに必要な開発項目 】

    • 社員のモチベーション調査(アンケートを実施)
    • 企業のブランド分析(企業理念・ビジョンなど)
    • 企業理念体系再開発(ブランドプラットフォームなど)
    • クレド制作(行動指針をまとめたハンドブック)
    • ブランドブック制作(ブランドを分かり易くまとめた冊子)
    • ブランドムービー制作(ブランドを分かり易くまとめた動画)
    • 社内向けサイト制作(様々な情報を共有するためのサイト)
    • 社内啓蒙ポスター制作(ブランドを身近に感じてもらう目的)
    • 社内ワークショップ(社員が考えを深めるための場づくり)

    インナーブランディングにおける成功事例

    【スターバックスの成功事例 】

    starbucks

    「 顧客満足より従業員満足 」

    スターバックスは広告に費用をかけないことで有名ですが、ブランドイメージが高いコーヒーチェーン店として成功しています。広告費をかけるかわりに、人材育成に費用と時間をかけ、接客の質を高めています。スターバックスは研修制度が充実していますが、自主性を重んじるためにマニュアルを作成しておらず、社員がそれぞれ「お客様のために満足している接客」を考えることで、満足度の高いサービスを実現しています。その根幹となるのが、「社員が満足していない会社ではお客様を満足させることはできない」という考えで、スターバックスでは顧客満足度よりも社員満足度を重視しています。スターバックスの「社員満足度の先に顧客満足度がある」という考え方は、インナーブランディングのよい例です。スターバックスが広告費をかけずにブランディングに成功しているのは、社員の行動や対応のひとつひとつがブランディングとなっているからです。お客様に心地よい接客体験をしてもらうことで、また来たいと思えるお店を作り上げています。
    (参考サイト:元スターバックスCEOが語る「顧客満足より従業員満足」)

    【ディズニーリゾートの成功事例 】

    disney

    「 キャストがつくる夢の国 」

    ディズニーリゾート(ディズニーランド、ディズニーシー)もインナーブランディングを徹底して行っています。テーマパークとしての質の高さだけでなく、キャストの接客・対応の素晴らしさには感動を覚えます。徹底した接客ルールを設け、「夢の国」というイメージを壊さないようにしています。感動を与えているのはテーマパークそのものではなく、そこで働くキャストのみなさんです。スタッフや社員ではなく、あえて「キャスト」と呼称しています。実はディズニーリゾートでは、スタッフのことを「キャスト(役者)」、お客様のことを「ゲスト」と呼んでいます。ディズニーリゾートというひとつのステージに参加するお客様は「ゲスト」、ゲストをお出迎えし裏舞台からパークを支えるスタッフは「キャスト」と呼び、「キャスト」は「ゲスト」に夢の国の魔法をかける重要な役を担っています。ディズニーリゾート自体はただのステージで、「キャスト」がいてこそ夢の国になるのです。「夢の国」というイメージをブランドと置き換えるなら、「キャスト」にインナーブランディングをしっかり行うことで、お客様に「また来たい」と思える感動体験の提供を実現しています。
    (参考サイト:東京ディズニーリゾート キャスティングセンター)

    まとめ

    顧客に対して行うアウターブランディングも大切ですが、社内(社員)に対して行うインナーブランディングもとても重要です。社員が企業の理念やビジョン、そしてブランドの価値についてあまり知らなかったり、自社の待遇に対して不満を抱いたりしているままでは、顧客に対して質の高いサービスを行うことはできません。そのためには、社員一人一人に企業ブランドを理解浸透させ日々の業務や行動において意識させることが大切です。インナーブランディングを成功させることは、決して簡単ではありません。しかし、成功すれば会社にとって大きな効果をもたらすのです。

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    [ ブランディング開発論/手法 ]

    ロゴガイドラインの目的と必要性

    ブランドの顔でもあるブランドロゴをデザインする際に、ロゴガイドラインも同時に必要だということをご存知でしょうか?知らない方はロゴが完成した時点で満足していませんか?もしかすれば「ロゴガイドライン」という言葉を初めて耳にした方もいらっしゃるかも知れません。もし、まだブランドロゴをデザインする前なら、遅くはありません。ロゴガイドラインは、単にロゴマークのことだけでなく、企業や商品のブランディングを考える上で、なくてはならないものなのです。ロゴガイドラインとは、その名の通り「ロゴマークのガイドライン」を表すもので、ブランドガイドラインと呼ぶこともあります。ブランドロゴに大切なのは「標準化」です。ブランドロゴを使用するのが一人なら、標準化はさほど難しくはないでしょう。しかし、たくさんの人がブランドロゴを扱うなら、決まり事を作っておく必要があります。その決まり事をまとめたものこそが「ロゴガイドライン」なのです。

    ==================================================

    ロゴガイドラインの目的とは

    ブランドロゴのカラーや最小サイズ、使用時の組み合わせや使用可能ロゴ、アイソレーションエリアなどが細かく指定されているもの。有名企業をはじめ、ブランディングに力を入れている企業のほとんどが、何らかのロゴガイドラインを有しています。ちなみに、ブランドロゴやその他のデザインに統一感を持たせることで、社会全体に企業のイメージを発信とする企業政策のことをCI(コーポレートアイデンティティ)と言います。その中で、ブランドロゴを含めた、全体のデザイン体系を統一し、ブランディングを図る動きをVI(ビジュアルアイデンティティ)と言います。つまり、VIはCIの中でもデザインに関する部分を表し、さらにロゴガイドラインは、VIの中でも、ブランドロゴの使用に関する部分の取り決めをロゴガイドラインと言います。

    ロゴガイドラインに必要な開発項目

    guideline-sample

    下記では、弊社のロゴガイドラインを例にご説明させていただきます。

    • ブランドロゴの種類
    • ブランドカラー
    • 最小使用サイズ
    • アイソレーションエリア
    • カラー適応
    • 表示色と背景色の関係
    • イメージ背景に対する表示
    • 使用禁止例

    ① ブランドロゴ

    guideline-brandlogo

    ブランドロゴは、コミュニケーションにおいて最も重要な視覚的要素です。これらのブランドロゴを正しく使用していくことでブランドのイメージを正確に伝えることができます。ブランドロゴを表示する場合は、再現用データを使用し、正確に表示することが原則です。

    【 ブランドロゴの必要性と意味 】

    ブランドロゴは、単なるデザインだけではなくブランドの顔であり世界観を決定づける重要ものです。ロゴのレギュレーションを設定し一貫性を保つことで、ブランドのメッセージ、考え方、ビジュアルなどブランド全体の表現が統一され正しくコミュニケーションを図ることができます。

    ② ブランドカラー

    guideline-brandcolor

    ブランドカラーは視覚的統一性を図る上で重要な役割を果たします。ブランドの独自性を際立たせるために設定されている色がブランドカラーです。ブランドは、視覚的に統一されることで認知度を高めます。常に規定の色を正確に表示することが重要です。

    【 プロセス・特色・RGBカラー設定 】

    表示される媒体によって表示されるブランドカラーの色味は変わります。CMYKカラー(プロセス)で表示される場合、RGBカラーで表示される場合、PANTONEカラー(特色)で表示される場合や、モノクロで表示される場合を考えて、いくつかのパターンを設定する必要があります。ブラウン管や液晶画面を通して表示されるものはRGBカラーで設定し(WEBやPPTなど)、印刷物を通して表示されるものはCMYKカラー/PANTONEカラーで設定し、新聞や雑誌などモノクロ印刷される場合はモノクロカラーの色設定をあらかじめ用意する必要があります。

    ③ 最小使用サイズ

    guideline-logosize

    ブランドロゴを表示する場合においての再現可能な最小サイズです。印刷物における最小使用サイズです。これ以下のサイズでは使用できません。印刷物以外の場合は、条件が異なるため特別に定めていませんが、個々の適用物に応じた再生可能な限界を、それぞれの最小使用サイズとします。

    【 ロゴを最適に表示させるためのサイズ規定 】

    印刷物などでブランドロゴを使用し表示する場合、最小サイズ以下のサイズ表示をすると、細部がつぶれ、再現性や美しさを欠く恐れがあるので、必ず最小使用サイズを守ってください。最小使用サイズを守っていても対象物の条件等によっては臨機応変な対応が必要です。

    ④ アイソレーションエリア

    guideline-isolation-area

    ブランドロゴが他の表示要素に紛れたり、印象を損なわないために設けたエリアです。アイソレーションエリアとは、ブランド要素を常に正しく認識できるように、周囲に一定の余白を確保し、そのスペース内に他の図形等の要素が入らないように規定したものです。アイソレーションエリアに個性の強い図形や文字等を配置してしまうとブランドロゴの独自性や象徴性、機能性が弱められ、結果として望ましいイメージを伝達することができません。アイソレーションエリアの範囲外であってもブランドロゴの近辺には、個性の強い図形や文字等を配置することはできる限り避けてください。

    【 ロゴ周辺の余白を設けた保護エリア 】

    アイソレーションエリアとは、ロゴ周りに使う“余白”のことです。表示する際にはロゴ周辺に一定のアイソレーション(保護エリア)を設け、アイソレーションエリア内には他のデザイン要素や文字などをのせることができないルールになっています。ロゴのサイズを1とすると、0.5の大きさを最低限のアイソレーションゾーンとして指定されている事が多いです。アイソレーションをつくることで、ロゴ表示に独立性を持たせることが重要です。

    ⑤ カラー適応

    guideline-brandcolor-1

    ブランドロゴのカラー表示には、ガイドラインで示されたような基準が設けられています。ブランドロゴの表示はブランドカラーであるのが基本です。そして、さらにモノクロ表示とソリッド表示が設定されています。ブランドカラー以外の色については、媒体の特性上、幅広い表現効果を期待する場合、もしくは印刷時のさまざまな制約、および制作コストの制限からブランドカラーの使用が不可能な場合に使用できます。

    【 ブランドロゴ表示の種類 】

    ブランドロゴ自体はブラックまたはホワイトでの表示に限られます。しかし、カラーの背景や画像、イラストにロゴをのせることは可能です。複雑な背景にブランドロゴを入れる場合、ロゴ全体がはっきりと読めるように常に留意してください。

    ⑥ 表示色と背景色の関係

    guideline-brandcolor-2

    背景色に対し、ブランドロゴをどのように表示するべきかを示しています。ブランドロゴを表示する際は、コントラストの得られない表示を避け、チャートを参考にして常に明瞭に表示してください。表示色と背景色の関係は、紙質やインク濃度の違いなどによって異なりますので、チャートの%は目安としてください。

    【 背景色とブランドロゴの視認性 】

    カラーやモノクロの背景において彩度や明度の違う条件でブランドロゴを表示しないといけない場合があります。表示される媒体によって対応できるカラーパターンを設定しておくと、ブランドイメージを壊すことなく幅広い対応ができ便利です。ロゴ全体がはっきりと読めるように、最低限の使用ルールを決めておきましょう。

    ⑦ イメージ背景に対する表示

    guideline-buckground

    イメージ背景に対するブランドロゴの見え方を示しています。展開にあたっては下記を参考に、背景に対してブランドロゴがきちんと認識できることを確認し、適切な表示を行ってください。

    【 背景の条件による視認性の確保 】

    カラーの写真やイラストなど、複雑な背景の上にロゴを掲載しないといけない場合があります。掲載される媒体によって対応できるカラーパターンを設定しておくと、ブランドイメージを壊すことなく幅広い対応ができて便利です。ロゴ全体がはっきりと読めるように、最低限の使用ルールを決めておきましょう。

    ⑧ 使用禁止例

    guideline-brandlogo-ng

    ブランド ロゴを正しく表示するための使用禁止例を示しています。形状を変えたり、クリアスペースを守らず表示を おこなうこと によって、chibico のブランドイメージが低下するばかりでなく、 顧客や社会に対するコミュニケーションのロスが生じてしまい ます。このようなことがないようブランドロゴを正しい形で 使用してください。

    【 ブランドロゴを正しく表示するための禁止例 】

    ブランドロゴは、レギュレーションに添った設定で使用されることで、はじめて本来の機能を発揮しブランドのイメージを正しく伝えることができます。ブランドロゴはブランドのイメージを象徴する、いわば顔のようなものなので、扱いには十分な注意が必要です。誤った使用を避けてもらうためにも、使用禁止例をレギュレーションとして記載しておく必要があります。

    ロゴガイドラインの展開事例

    ロゴガイドラインを掲げている企業のほとんどは、ブランディングがしっかりしており、ロゴマークを見てひと目で「あのブランドだ」と認識できるところが多いです。逆に言えば、ロゴガイドラインを敷き、ロゴマークを大切にしているからこそ、人々に認知されているといえるのかもしれません。企業やブランドの中には、ロゴガイドラインを公開しているところもあります。ここでは、その一部をご紹介させていただきます。

    ① LINEロゴガイドライン事例

    line-logo-guideline
    (画像引用元:LINEロゴ利用ガイドライン

    日本国内だけで5,000万人以上のユーザーを抱えるLINE。大人から子どもまで、幅広い年代に利用されているこのメッセージアプリのロゴマークは、社名が入ったとてもわかりやすいデザインです。LINEでは「LINEロゴ利用ガイドライン」として、ロゴマーク使用の際の注意や権利などについてまとめています。

    ② YouTubeロゴガイドライン事例

    youtube-logo-guideline
    (画像引用元:YouTube ロゴの使用

    動画サイト最大手のYouTubeでも、ロゴガイドラインが定められています。YouTubeのロゴガイドライン上では、間違った使用例なども挙げられています。改変されてしまうと、どうしても企業のイメージが変わってしまうので、使用時の改変については、しっかり記しておく必要があります。

    ③ PIXTAロゴガイドライン事例

    pixta-logo-guideline
    (画像引用元:PIXTAロゴの使用

    PIXTAは、インターネット上で写真・イラスト・動画等のデジタル素材の仕入から販売までを行うオンラインマーケットプレイス。こちらのロゴガイドラインは、サービス名、ロゴタイプ等の使用ルールがメインに構成されています。ロゴ使用ルールに定める範囲内で、ロゴガイドラインを遵守する場合に限り、別途当社から許諾を得ることなく、PIXTAロゴを無償で使用することができるのが特徴です。

    ④ 慶應義塾ロゴガイドライン事例

    keio-guideline
    (画像引用元:慶應義塾ロゴの使用

    慶應義塾の3つのシンボルには「ペンマーク」「エンブレム」「三色旗」の3種類があります。2005年6月には慶應義塾の視覚表現=VI(ビジュアルアイデンティティ)も整備されており、また、2015年8月、日本国内にとどまらず、グローバルに慶應義塾のブランド価値をさらに高めていくため、ガイドラインを一部改定されています。

    まとめ

    ロゴガイドラインの詳しい内容や項目、公開している企業の事例等をご紹介しましたが、いずれもロゴマークを企業のシンボルとして、大切に使用していることがわかります。このようにロゴマークはブランディングの一環として、とても大切なのです。ロゴガイドラインをきちんと作成し、ロゴマークを正しく、そして広く認知してもらうことが重要なのです。

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